「飲食店を開きたいんだけど、できるだけ開業費用を安くしたい」
「居抜きで店開くと、どんなメリットがあるの?」
こんな疑問にお答えします。
この記事を読むと、飲食店を居抜き物件で開くとどれくらいお得かがわかります。
高額になりがちな開業費用。できるだけ安く済ませたいですよね?
そんなあなたに、開業費用を最低限に抑えるポイントをお伝えします。
飲食店を開くときは元飲食店の居抜きを探そう
居抜きで飲食店を開くなら、元居酒屋など「同じ飲食関係の物件」がおすすめ。
メリットは以下の2つがあります。
- 物件を契約後、すぐ開業できる
- 必要な設備が共通している
通常、設備で高額になるのは、厨房に関する施工。
厨房器具の配置換えや入れ替えなどをする場合でも、一度厨房を撤去し、床を剥がしてから施工する必要があります。
このように厨房の施工には解体費用が発生し、施工費用がスケルトン物件よりも高額になってしまいます。
たとえば予算700万円で、10坪のスケルトン物件で飲食店をはじめる場合。
厨房が占める割合は10坪中、2坪弱。しかし施工費用は350~400万円に及びます。
これでは費用の大半を厨房工事に費やすことになります。
しかし居抜きなら、厨房をそのまま再利用できます。
今ある設備を工夫する、もしくは簡単に導入できる機器で代替するで、施工費用を節約できます。
居抜きで飲食店を開くと開業資金を節約できる
引用:2019年度新規開業実態調査9ページ目
例えば5坪ほどの小さな飲食店で個人開業する場合、投資コストの目安は、運転資金込みで800万円~1200万円ほど。
金額の内容は、大きく分けて以下の4つです。
- 物件取得費: 50~300万円
- 内装工事・設備費:5~50万円/坪
- 開業諸経費: 50~200万円
- 運転資金: 月間固定費の6か月分
それぞれの内訳は、以下の通りです。
- 保証金、礼金、仲介手数料など、物件を契約する際に必要な費用の総称賃料の9~12ヶ月分
居抜きの場合は造作代金 50~300万円 - スケルトン(コンクリートの打ちっぱなしの状態):50~80万円/坪
設備が残っている居抜き:5~50万円/坪 - 仕入れ:想定売上の30~40%+その他経費:50~200万円
- 月間固定費の6ヶ月分:
※通常、飲食店の開業2~6ヶ月は赤字になります
黒字になるまで時間がかかるので、そのための費用
上記を見ると、スケルトンと居抜きで大きな金額差があります。
次に、飲食店ごとの開業資金の目安を見ていきましょう。
開業するには、どの飲食店でも1000万円ほど用意したいところです。
ですが、居抜き物件なら500万円以下での開業も可能。
そして内装工事をDIYで行えば、さらに開業費用を大幅に抑えられます。
余った資金は運転資金に回せるので、より安定して店舗を運営できますね。
さらに詳しく知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
飲食店を閉店しても居抜きなら安価で撤退できる
居抜きのメリットは、開業だけではありません。
以下のような理由で閉店する場合でも、メリットがあります。
- より立地の良い場所に移転する
- お店の規模を大きくor小さくするために移転
店舗の売却・閉店は、出店と同じく経営戦略のひとつであり、前向きな「戦略的撤退」です。
しかし閉店には、撤退コストがかかります。
小さいお店でも100万円、実際は数百万となるケースも珍しくありません。
居抜き物件の場合には、「居抜き売却」という方法があります。
居抜き売却とは、内装や厨房などの造作設備を、次の出店者(入居者)に売却すること。
賃貸店舗でも、家主の了承があれば居抜き売却できます。
居抜き売却のメリットは、以下の3つです。
- 原状回復(解体工事)の免除
- 空家賃発生のリスク減
- 造作譲渡成功による売却金獲得
上記は撤退コストを大幅に抑えられるだけでなく、貸主・管理会社にもメリットがあります。
一見、よさそうな話に思えますよね。
注意点は、「居抜き物件の売却について、貸主・管理会社へ事前に了承を得る」のが必要なこと。
しっかりと了承を得ずに進めると、次のようなトラブルにつながります。
- 勝手に話を進められた不信感で、居抜きの譲渡が拒否される
- 居抜きの譲渡だと貸主が認識しておらず、スケルトンに戻す前提で次期入居者と話を進めてしまう
どのトラブルも解決に時間がかかります。
最悪の場合、売却が遅れて余計に家賃を支払うはめになりかねません。
このような事態を避けるためにも、貸主・管理会社へは事前に了承を取るようにしましょう。
まとめ(居抜き物件で飲食店を開くポイント)
この記事の内容をまとめると、以下のようになります。
- 飲食店を開業するなら、元飲食店を探す
- 居抜きなら開業費用500万円以下が可能
- 閉店時でも、原状回復(解体工事)・空家賃・造作譲渡が節約できる
業者によっては、居抜き物件がスムーズに見つからず、重い負担になってしまうことがあるんです。
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