関東圏のみを対象としていた退去NAVIの取り扱い地域に新たに大阪・京都・兵庫の関西2府1県が加わりました。
新型コロナウイルスの影響は少しずつ沈静化しつつありますが、まだまだ多くの飲食店にとって苦しい局面は続いています。
資金を抑えて撤退したいという需要にさらに対応するため、退去NAVIではサービスの強化に注力しています。
増え続ける居抜き退去の需要
2020年5月31日時点、退去NAVIの登録会員数は2157社でした。
退去NAVIは昨年5月に仮オープンし、今年2月までは月々30~50件の会員登録がありました。新型コロナウイルス流行をきっかけに一般公開に踏み切り、3月には121件に急増。その後は4月には277件、5月は1102件でした。
5月の急増は、緊急事態宣言が延長されたことで「1カ月程度ならどうにか耐えよう」と考えていた飲食店などが撤退に踏み切ったことなどが影響しているとみられます。
会員には退去・出店の両方可能な一般会員と、退去のみ可能の退去会員があり、
一般会員の登録は2019年5月~2020年2月に482件、3月は48件、4月は85件、5月は324件で計938件でした。
退去会員の登録は2019年5月~2020年2月174件、3月に73件、4月が197件、5月は778件で計1219件です。
また、居抜き物件は3月12件、4月14件、5月29件が退去NAVI内でマッチングしています。
サイト内に登録された退去物件も、今年1月までは月5件ほどでしたが、3月50件、4月は54件、5月187件が登録されました。
関西2府1県でも居抜き物件の取引が可能に
退去NAVIは一般公開に踏み切った時点では東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県の関東1都6県をサービス対象地域としていました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大後、関西圏からの問い合わせや要望が数多く届きました。
緊急事態宣言は5月末までに全都道府県で解除されましたが、飲食店など多くの店にとって約2カ月の自粛期間の影響は小さくありませんでした。休業していた店が営業を再開してもすぐに元どおりとはいかず、客足が戻らず苦境に立たされ続けている店も少なくありません。
退去NAVIの登録会員は6月も増えており、今後も需要が増加していくとみて、大阪府、京都府、兵庫県の関西2府1県へのサービス拡大を決めました。
5月後半には関西地域への対応も始め、まずは新規出店希望の企業を集めました。居抜き物件がサイト内に登録されても、出店希望者が現れなければ退去希望者を待たせ続けるだけになってしまいます。5月は大々的に告知せず、ある程度の出店希望が集まった6月、正式に関西地域の対応を発表しました。
解約通知前の物件を居抜きで取引するメリット
退去NAVIの特徴は、テナントの退去希望者が登録した居抜き物件と、事前にサイト内に登録された入居希望者の希望条件を「マッチング」するサービスであることです。
退去NAVIを利用して居抜きで退去することで、退去希望者は解約通知前の物件を後継テナントにそのまま引き継ぐことができます。違約金や原状回復費用を削減できるだけでなく、退去する方には契約成立時、賃料1カ月分を情報料としてキャッシュバックしております。
入居希望者にとっては退去NAVIで解約通知前物件の情報を知ることができるだけでなく、居抜き物件のため内装工事などの初期投資を大きく抑えられるメリットがあります。
新規出店には厳しい情勢ではありますが、これまでだと空かなかったような繁華街や駅前の好立地の物件の退去が増えていることもあり、コロナ後を見据えた問い合わせも増加しております。
より一層のサービス充実を目指す
新型コロナウイルスの影響はまだまだ残るといわれています。
売上が下がった店舗経営者が費用を抑えた戦略的な撤退を選択肢とし、再起を図る足がかりの一助となれるよう今後もサービスのより一層の充実に努めます。